
【脚が痩せない本当の原因?】股関節の「求心性」について
ボクノジム高円寺店代表トレーナーのそうです!
「運動しているのに脚が痩せない」「前ももや外ももばかり張る」
そんな悩みを抱えている方は、股関節の“求心性”が崩れている可能性があります。
今回は、股関節の求心性とは何か、そしてそれが失われると脚にどのような影響があるのかを、科学的な視点で解説します。
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「股関節の求心性」とは?
股関節は、大腿骨の骨頭(丸い先端部分)と、骨盤側の寛骨臼(くぼみ)から構成されています。
この骨頭が関節窩の中心にしっかり収まった状態を「求心性がある」といいます。
求心性が保たれていると、関節は安定し、筋肉や靱帯のバランスが良く働きます。逆に、骨頭が前や上などにずれていると、関節が不安定になり、筋肉の使い方が偏りやすくなります。
なぜ脚やせに関係するのか?
求心性が崩れると、以下のような変化が起こります:
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股関節周囲の安定筋が働きにくくなる
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大腿前面(大腿直筋)や外側(大腿筋膜張筋など)が過剰に働く
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荷重や動作の際、股関節に適切な力が伝わらず、特に前ももの強い筋肉へ代償動作が起こる
この結果、前ももや外ももが張りやすくなったり、脚の一部に脂肪やむくみが溜まりやすくなったりします。つまり、股関節の安定性がない状態では、脚を効率よく使うことができず、部分的な太さや痩せにくさの原因になるのです。
求心性が崩れる理由とは?
求心性が崩れる原因は、以下のように多岐にわたります。
1. 筋力バランスの崩れ
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内転内旋筋や深層外旋筋の弱化により、骨頭が安定せずズレやすくなる
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大腿筋膜張筋や後方組織のタイトネスが骨頭を前や上に引き出す力となる
2. 関節構造の問題
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長年の姿勢不良や過度や座りすぎによって、関節包のタイトネスが起きる
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変形性股関節症などでそもそも寛骨臼が浅い
3. 神経的な制御の問題
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中枢神経からの出力低下や、長時間の座位による筋の活動抑制により、本来働くべき筋が機能しなくなる
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固有感覚の低下により、股関節の位置を脳が正しく把握できず、無意識にズレた動きを繰り返す
4. 生活習慣や運動のクセ
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脚を組む、片足立ちで立つ、片側重心などのクセが左右差を生み、特定方向へのズレを助長
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スポーツやダンスによる反復動作で、関節に偏った負担がかかる
■改善の第一歩は「正しいアライメントと感覚入力」
求心性を改善するには、単に筋トレをするだけでは不十分です。
以下のような要素を意識する必要があります。
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骨盤と股関節の正しい位置関係を理解する
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内転内旋筋や深層外旋六筋などの安定筋の適切な活性化
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過緊張している筋(大腿直筋・大腿筋膜張筋など)のリリース
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足部からの感覚入力の見直し(足裏、踵骨など)
さらに、歩行や立ち姿勢の見直しを通して、身体全体の連動性を回復することも重要です。
■まとめ:脚やせのために見るべきは「筋肉」ではなく「関節の位置」
脚の太さは、単純に脂肪や筋肉の量だけでは決まりません。
その背景には、関節の位置のズレ=求心性の崩れが隠れている場合があります。
解剖学や運動学の観点から見ても、股関節の求心性は脚の見た目や動作効率に直結します。
もし、「運動しても脚が細くならない」「脚のラインが整わない」と感じているなら、一度“関節の中心”に意識を向けてみることが、解決の糸口になるかもしれません。
参考にあれば幸いです。
ただ、今回の内容も脚やせのために必要な一部でしかありません。
他にも沢山の要因が複合的に絡み合って脚やせは完成しますので、あくまでセッションで行っていることの一部であることをご理解ください。
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